タロットのシャッフルで6枚捨てるとは?その意味や由来を幅広く調査!

タロット占いの世界には、カードの混ぜ方や扱い方において独自の作法が数多く存在します。その中でも特に個性的であり、初心者が驚く手順の一つに「シャッフルした後に山札の上の6枚を捨てる(横に置く)」というものがあります。

なぜわざわざカードを引かずに除外するのか、その行為にはどのような神秘的な意味が込められているのか、あるいは単なる習慣に過ぎないのか。

本記事では、タロットのシャッフルにおける「6枚捨てる」という独特な手法について、歴史的背景や象徴学的な観点から徹底的に調査し、その謎を解き明かしていきます。

タロットのシャッフルで6枚捨てる作法の起源と基本知識

タロットカードを扱う際、最も一般的とされるシャッフル方法は「ヒンドゥーシャッフル」や「オーバーハンドシャッフル」、そして机の上に広げて混ぜる「ウォッシュシャッフル」などです。

しかし、特定の流派や伝統的なスプレッド(展開法)においては、カードを十分に混ぜ合わせた後、山札の束を3つに分けて戻し、さらにその一番上のカードから6枚を数えて脇に避けるという工程が含まれます。この「6枚捨てる」という行為は、現代の自由なスタイルでは省略されることも多いですが、伝統を重んじる占い師の間では今なお大切にされている作法です。

「6枚捨てる」手順の具体的な流れ

まず、質問内容を念じながらテーブルの上でカードを時計回りに混ぜ合わせます。カードを一つの束にまとめた後、左手を使って束を3つに分けます。その後、再び一つの束に戻しますが、この際、どの順番で戻すかも占い師の直感や流派によって決まっています。

束が一つに戻った後、山札の天(一番上)から順番に1枚ずつカードを数え、合計6枚を裏返したまま、あるいは表を見ない状態で脇に除けます。そして、ようやく7枚目のカードから順にスプレッドに配置していくという流れになります。この「7枚目から使う」という点が、この作法の肝となります。

黄金の夜明け団(ゴールデン・ドーン)の影響

この「6枚を捨てて7枚目から取る」という手法のルーツを辿ると、19世紀末にイギリスで結成された秘密結社「黄金の夜明け団(ゴールデン・ドーン)」の教義に行き着きます。彼らは現代のタロット占いの基礎を築いた組織であり、現在最も普及している「ウェイト版(ライダー版)」の製作者であるアーサー・エドワード・ウェイトもその一員でした。

彼らの儀式魔術的な背景において、数字にはそれぞれ深い意味が割り当てられています。6という数字を通り越し、7という数字に到達することには、日常的な意識から高次の霊的な意識へとアクセスするための象徴的なゲート(門)を開くという意味合いが含まれていたと考えられています。

フランス流エッティラ版との関連性

また、タロットを初めて「占い専用の道具」として体系化した18世紀のフランスの占い師エッティラ(ジャン=バプティスト・アリエット)の理論も無視できません。彼はカードの並べ方において非常に複雑な手順を推奨しており、その中には特定の枚数をカウントして飛ばすというプロセスが含まれていました。

エッティラのシステムは現代のタロットとは構成が一部異なりますが、「特定の枚数を除外することで運命の純度を高める」という発想の源流の一つとなっています。このような古い欧州の占術文化が、巡り巡って現代の「6枚捨てる」という特定の形式に結晶化したと推測されます。

日本における普及のきっかけ

日本でタロット占いが一般的になったのは1970年代から80年代にかけてですが、その際に翻訳された海外の教本や、当時の日本の占術家たちが紹介した技法の中に、この「6枚捨てる」方法が含まれていました。

特に、神秘学や魔術的な要素を強調した解説書において、この作法は「的中率を高めるための秘儀」として紹介されることが多く、当時の学習者にとって「本格的な占い師がやるべき手順」として定着しました。そのため、独学でタロットを学んだ人であっても、古い入門書を参考にした場合はこの作法を標準として認識しているケースが多いのです。

なぜタロットのシャッフルで6枚捨てるのかという理由と意味

なぜ「5枚」でも「10枚」でもなく「6枚」なのでしょうか。この数字の選択には、数秘術的な意味、宗教的な背景、そして人間の心理的な作用など、多角的な理由が隠されています。単に「昔からの決まりだから」という理由だけで片付けられない、深い象徴性が込められているのです。

ここでは、その理由を項目別に詳しく掘り下げていきます。

数秘術における「6」と「7」の対比

数秘術において、「6」は調和やバランス、そして人間的な愛や家庭を象徴する数字です。一方で「7」は探求、分析、そして「聖なる数字」としての完璧さを象徴します。

6枚を捨てるという行為は、いわば「人間界の調和(6)」という日常的な次元を一旦横に置き、「神聖な真理(7)」へと踏み出すための儀式的なステップです。7枚目のカードから読み解きを始めることで、個人的な感情や世俗的なノイズを排除し、より純粋な宇宙のメッセージを受け取ろうとする意図が込められているのです。

旧約聖書の創造の物語との関わり

西洋の神秘学はキリスト教的な価値観と深く結びついています。聖書の創世記において、神は6日間で世界を創造し、7日目に休息をとったとされています。このことから、6は「完成された物質世界」を指し、7は「神聖な安息」を指します。

6枚のカードを「世界(物質界)」に見立てて脇に置くことで、占い師は現実世界の束縛から解放され、安息と予言の領域である「7」のステージへと意識を移行させます。このプロセスを経ることで、カードを単なる紙の束ではなく、天啓を授ける媒体へと変容させる効果を狙っているのです。

精神的な「リセット」の効果

心理学的な側面から見ると、この手順は占い師の精神状態を整える「マインドフルネス」に近い役割を果たしています。カードを混ぜるという雑多な動きの後で、1枚、2枚……と丁寧に6枚を数える行為は、高ぶった感情を鎮め、集中力を極限まで高めるための「精神的な句読点」となります。

この静寂の時間を設けることで、占い師は自身の主観的な思い込み(バイアス)をリセットし、客観的にカードの結果を受け入れる準備を整えます。つまり、6枚を捨てるという「無駄に見える工程」こそが、鑑定の精度を支える心理的基盤となっているのです。

「魔」を払うための身代わり

一部の伝承や俗信では、シャッフルの過程で混じり込んだ「雑念」や「負のエネルギー」が山札の表層に集まると考えられています。特に、質問者が強い不安や怒りを持っている場合、そのエネルギーがカードに悪影響を及ぼすとされました。

そのため、最初に出てくる6枚をあえて使用せずに排除することで、不浄なエネルギーを「身代わり」として捨て去るという意味があります。これにより、清められた7枚目以降のカードだけを使って、真実のみを導き出すという魔術的な防衛策としての側面も持っているのです。

タロットのシャッフルで6枚捨てる作法のまとめ

タロット占いのシャッフルにおける「6枚捨てる」という行為は、単なる形式的な動作ではなく、歴史、宗教、数秘術、そして心理学的な意図が複雑に絡み合った奥深い作法であることが分かりました。

現代では効率性が重視され、この手順を省く占い師も増えていますが、その背後にある「日常から神聖な領域への移行」という精神性は、占いの本質を突いています。この伝統的な技法を理解することは、タロットというツールの深淵に触れる一助となるでしょう。

タロットのシャッフルで6枚捨てることについてのまとめ

今回はタロットのシャッフルで6枚捨てることについてお伝えしました。以下に、今回の内容を要約します。

カテゴリー フォーカス対象 6枚を捨て7枚目から展開する技法が持つ象徴的な意味と占術における効果の解説
歴史と起源 伝統的な作法 シャッフルの後に6枚を捨てて7枚目からカードを使うのはタロットにおける伝統的な作法の一つである
黄金の夜明け団 この手法の起源は19世紀の秘密結社「黄金の夜明け団」の教義や魔術的体系に深く関わっている
エッティラの提唱 18世紀の占術家エッティラが提唱した複雑なカード選別法がこの技法の成立過程に影響を及ぼしている
日本での普及 日本には1970年代以降のタロットブームの中で本格的な鑑定技法として広く一般に知れ渡った
媒体への昇華 6枚捨てる手法はカードを単なる道具から神秘的な媒体へと昇華させるための先人の知恵である
数秘術と象徴 数字の数秘的意味 数秘術において「6」は人間界や調和を、「7」は神聖や探求を象徴する重要な数字とされる
聖書の根拠 創世記における「6日間の創造と7日目の休息」というサイクルがこの数字を採用する根拠の一つである
儀式的な切り離し 6枚を捨てる行為は日常の意識を強制的に切り離し霊的な次元へアクセスするための儀式である
真理へのステップ 物質的な世界(6)の限界を超えて高次元の真理(7)に到達するという象徴的なステップを意味する
神聖な権威付け 7枚目から引き始めることで得られた鑑定結果に対して神聖な権威や裏付けを付与する側面がある
心理的効果 集中力の高まり 6枚を丁寧に数えるプロセスには占い師自身の集中力や精神的な落ち着きを高める心理的効果がある
雑念の排除 シャッフル中に混じった質問者の雑念や場に漂う負のエネルギーを事前に排除する浄化の意味も持つ
儀式性の担保 効率重視の現代においてあえて手間をかけることが鑑定そのものの精神的な儀式性を担保する
魔術的体系の維持 この作法を守ることで伝統的な西洋魔術の体系に基づいた本格的な鑑定が可能になると信じられている
スタイルの選択 現代の占いでは必須ではないが占い師の個々のスタイルや世界観を表現する手法として選択される

タロット占いの作法には、一つひとつに先人たちの思想や願いが込められています。6枚捨てるという手順も、その歴史的背景を知ることで、より深い納得感を持って実践できるはずです。もし興味が湧きましたら、次回の鑑定でこの伝統的な手法を取り入れてみてはいかがでしょうか。

今回の調査結果を、あなたのタロットライフのさらなる充実にお役立ていただければ幸いです。

他にご不明な点や、さらに詳しく知りたい特定の占術の歴史などがございましたら、いつでもお知らせください。

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