タロットカードの世界は奥深く、古くから多くの人々に愛されてきました。一般的にタロットカードは78枚のカードで構成されていますが、その中でも「大アルカナ」と呼ばれる22枚のカードは、人生の大きな転換期や魂の成長といった、抽象的かつ重要なテーマを象徴しています。初心者がタロット占いを始める際、78枚すべてを一度に使いこなすのは非常にハードルが高いと感じることが多いでしょう。
そこで注目されているのが、大アルカナのみに絞って占う手法です。この方法は、カードの枚数が少ないため覚えやすく、それでいて非常に強力で深いメッセージを受け取ることができるため、プロの占い師も活用するほどの実用性を持っています。
本記事では、タロットカードの大アルカナのみを使用する具体的なやり方について、基本的な知識から実践的なテクニックまでを網羅的に解説していきます。
タロットカードを大アルカナのみで占うやり方の基本
タロットカードを大アルカナのみで占うやり方をマスターするためには、まずその基盤となる知識を固めることが重要です。大アルカナは単なる絵札ではなく、人間の精神的成長のプロセスを描いた物語でもあります。
ここでは、22枚のカードが持つ基本的な性質や、なぜ初心者が大アルカナのみから始めるべきなのか、そして占いを開始する際の実践的なステップについて詳しく掘り下げていきましょう。
大アルカナ22枚が持つ意味と役割
大アルカナは、番号が振られた22枚のカードで構成されており、それぞれが独立した強いエネルギーを持っています。
まず、番号「0」の「愚者」は、自由や無限の可能性を象徴し、物語の始まりを意味します。「1」の「魔術師」は創造性や知性、新たなスタートを指し、「2」の「女教皇」は直感や神秘性、内省を表します。「3」の「女帝」は豊穣や愛、「4」の「皇帝」は責任感や秩序を象徴しており、人生の社会的な側面を反映しています。「5」の「法王」は教えや伝統、「6」の「恋人」は選択や調和、「7」の「戦車」は前進や勝利、そして「8」の「力」は精神的な忍耐強さを意味します。
さらに物語は進み、「9」の「隠者」は探求、「10」の「運命の輪」は変化の予兆、「11」の「正義」は公平な判断を示します。「12」の「吊るされた男」は視点の変化や試練、「13」の「死神」は終焉と再生、「14」の「節制」はバランスを象徴します。後半のカードではより精神的なテーマが強まり、「15」の「悪魔」は執着や誘惑、「16」の「塔」は劇的な変化や崩壊、「17」の「星」は希望や理想、「18」の「月」は不安や揺れ動く感情、「19」の「太陽」は成功や生命力、「20」の「審判」は復活や決断、そして最後の「21」の「世界」が完成や到達を意味します。これらのカードを単体で覚えるのではなく、ひとつの成長物語として捉えることが、大アルカナのみのやり方を習得する近道となります。
初心者が大アルカナのみを選ぶメリット
タロット占いを始めたばかりの人が、大アルカナのみを使用する最大のメリットは、学習コストの低減とリーディングの質の向上にあります。全78枚を覚えるには、小アルカナ56枚の数札やコートカードの意味も網羅しなければならず、途中で挫折してしまうケースも少なくありません。しかし、大アルカナのみであれば、22枚の主要なキーワードを把握するだけで、すぐに占いを始めることが可能です。
また、大アルカナはひとつひとつのカードが持つ意味が非常に強烈で分かりやすいため、象徴的なメッセージを直感的に受け取りやすいという特徴があります。日常の些細な悩みというよりは、人生の岐路や自分自身の根本的な姿勢について問いかける場合、大アルカナは非常に明確な答えを提示してくれます。情報の密度が濃い大アルカナに集中することで、カードとの対話能力を養い、リーディングの基礎体力を効率的に高めることができるのです。
占いを始める前の準備とシャッフルの手順
タロットカードの大アルカナのみでのやり方を実践する際、カードを混ぜる「シャッフル」と、それをひとまとめにする「カット」の作業は非常に重要です。これらは、日常の雑念を払い、無意識の世界と繋がるための儀式のような役割を果たします。まず、テーブルの上にカードを裏返しにして広げ、両手を使って時計回りにカードを混ぜ合わせます。このとき、特定の答えを期待するのではなく、心を無にして「これからどのような答えを受け取りたいか」を静かに問いかけることが大切です。
カードが十分に混ざったと感じたら、山をひとつにまとめます。次に、その山を直感に従っていくつかに分け、再びひとつの山に戻す「カット」を行います。この一連の動作によって、カードの順序が完全にランダムになり、その瞬間に必要なメッセージが表面化する準備が整います。大アルカナのみを使用する場合、枚数が少ないためシャッフルがスムーズに行えるという利点もあります。
リーディングの基本となるワンオラクル(1枚引き)
もっともシンプルで効果的な大アルカナのみのやり方が、1枚のカードを引く「ワンオラクル」です。シャッフルとカットを終えた山から、直感でこれだと思ったカードを1枚だけ選び出します。この手法は、その日の運勢を占う「デイリーリーディング」や、特定の質問に対して「イエス」か「ノー」に近い方向性を知りたい場合に非常に有効です。
1枚のカードにすべてのメッセージが集約されるため、カードの絵柄をじっくりと観察し、描かれている人物の表情や色彩、背景のシンボルから何を感じるかに集中してください。言葉によるキーワードだけでなく、視覚的なインスピレーションを大切にすることで、解説書には書かれていない、あなただけの解釈が生まれます。この「カードと向き合う時間」こそが、タロット占いの醍醐味といえるでしょう。
実践的なタロットカードの大アルカナのみを活用するやり方
基本をマスターした後は、より具体的な悩みや未来の展望を占うための実践的なステップへと進みましょう。大アルカナのみを用いたやり方でも、複数のカードを組み合わせることで、過去・現在・未来の時間の流れや、自分と相手の関係性を深く読み解くことが可能になります。ここでは、代表的なスプレッドの展開方法や、解釈を深めるための重要なポイントについて解説します。
複数枚を使用するスプレッドの展開方法
大アルカナのみのやり方において、より詳細な情報を得たい場合には、複数のカードを特定の配置で並べる「スプレッド」を活用します。初心者にもっともおすすめなのが「スリーカード」です。これはカードを横一列に3枚並べる手法で、左から「過去」「現在」「未来」を表します。これにより、問題がどのように発生し、今はどのような状態で、このまま進むとどうなるのかという物語を組み立てることができます。
さらに、物事の対策を知りたい場合には、3枚の役割を「現状」「障害」「解決策」と設定することも可能です。また、二者択一で迷っている場合には、左側に選択肢Aの結果、右側に選択肢Bの結果を置くことで、どちらの道がより自分にとって望ましいかを視覚的に比較できます。大アルカナは1枚ごとの主張が強いため、3枚並べるだけでも、非常に説得力のあるリーディング結果が得られるはずです。
正位置と逆位置の解釈の違いとポイント
タロット占いには、カードの向きが上下正しい「正位置」と、上下逆さまの「逆位置」という概念があります。大アルカナのみのやり方においても、この違いを取り入れることで解釈の幅が飛躍的に広がります。一般的に正位置は、そのカードが持つ本来の力がスムーズに発揮されている状態を指します。例えば「太陽」の正位置であれば、成功や幸福がストレートに訪れることを示唆します。
一方で逆位置は、カードの力が過剰に働いてしまったり、逆に不足していたり、あるいは時期尚早であることを示す場合が多いです。「太陽」が逆位置で出た場合、成功まではあと一歩足りない、あるいは傲慢さが原因で運気が停滞しているといったニュアンスが含まれます。ただし、逆位置をすべて「悪い意味」と捉える必要はありません。今の状況を改善するためのアドバイスや、注意すべき点として前向きに解釈することが、優れたリーダーになるための秘訣です。
直感を磨くためのカードとの向き合い方
タロットカードの大アルカナのみを使ったやり方で、もっとも大切な要素のひとつが「直感」です。解説書の意味を丸暗記することも大切ですが、それに縛られすぎると、柔軟な解釈ができなくなってしまいます。カードを引いた瞬間に感じた「明るい」「重苦しい」「スピード感がある」といった第一印象を大切にしてください。
直感を磨くためには、毎日1枚のカードを引き、その日一日の出来事とカードの意味を照らし合わせる練習が効果的です。これを繰り返すことで、自分なりの「カードの辞書」が心の中に構築されていきます。また、カードに描かれたシンボル(例えば、水、山、動物、色など)が、自分にとってどのような意味を持つのかを考察する時間を持つことも、リーディングの深みを増すことに繋がります。大アルカナの象徴性は非常に強固であるため、真剣に向き合えば向き合うほど、カードはあなたに対して雄弁に語りかけてくれるようになります。
タロットカードの大アルカナのみのやり方に関する総括
タロットカードの大アルカナのみを使ったやり方は、決して初心者向けの簡易版というわけではなく、占いの本質を突いた非常に高度な手法でもあります。22枚のカードが織りなす宇宙は、私たちの内面を映し出す鏡であり、迷いや悩みの霧を晴らす道しるべとなってくれます。枚数が少ないからこそ、一枚一枚のカードと深く対話し、その象徴が持つ真のメッセージを汲み取ることが可能になるのです。まずはワンオラクルから始め、徐々にスプレッドを取り入れながら、カードが示す知恵を日常に活かしてみてください。
タロットカードの大アルカナのみのやり方についてのまとめ
今回はタロットカードの大アルカナのみのやり方についてお伝えしました。以下に、今回の内容を要約します。
| 種別 | 具体的な内容と上達のポイント |
|---|---|
| 基礎知識・特徴 | タロットの大アルカナは22枚の象徴的なカードで構成され、人生の重要テーマを扱う。 |
| 大アルカナは枚数が少ない分、一枚ごとのメッセージが非常に強力で明確に出やすい。 | |
| 大アルカナのみの手法はプロも活用する、実用的かつ深い洞察が得られる占術である。 | |
| メリット・効果 | 初心者が大アルカナのみから始めることで、学習の負担を減らし本質に集中できる。 |
| カードとの対話を繰り返すことで、自分自身の内面を客観的に見つめ直すことができる。 | |
| 準備と実践 | 占いを始める前には心を無にして、シャッフルとカットを行う儀式が不可欠である。 |
| もっとも基本的なやり方は、1枚のカードからメッセージを受け取るワンオラクルである。 | |
| スリーカードを活用すれば、過去から未来への時間の流れや対策を読み解くことが可能となる。 | |
| 二者択一や現状の障害特定など、目的に合わせたスプレッドの使い分けが効果的である。 | |
| 解釈・上達 | カードそれぞれの物語や成長プロセスを理解することが、リーディング上達の鍵となる。 |
| 正位置はそのカードが持つ本来のポジティブなエネルギーが発揮されている状態を示す。 | |
| 逆位置はエネルギーの過不足や停滞を意味し、改善のためのヒントとして解釈する。 | |
| 解説書の知識だけでなく、カードを見た瞬間の直感や視覚情報を大切にすることが重要。 | |
| カードのシンボルや色彩から受ける印象は、リーディングを深めるための貴重な情報源。 | |
| 毎日カードに触れる習慣を持つことで、自分自身の直感と解釈の精度が磨かれていく。 |
タロットカードの大アルカナのみを使用するやり方は、占いの基礎を築くために最適な方法です。22枚のカードと真摯に向き合うことで、次第に直感が冴え渡り、より豊かな解釈ができるようになるでしょう。
日々の生活の中にタロットを取り入れ、カードが示す知恵を人生のガイドとして活用してみてください。


